発見!ふくおかむかしばなし

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第1回「ぬれぎぬ塚」

「ぬれぎぬを着せる」ということばがあります。
これは、無実の人に罪をおわせることですが、このことばが福岡から生まれたという説があります。
博多区千代の石堂川のほとり、国道三号線沿いにひっそりと立つ石の塚をごらんになったことはありませんか?「濡れ衣塚」です。
奈良時代、都から筑前に赴任してきた佐野近世という役人の美しい娘「春姫」に降りかかった悲劇が伝えられています。そのなかで、近世の後妻が仕掛けた悪巧みの道具として濡れた衣が登場します。この濡れた衣が春姫の命を奪うことになるのです。
画家 中村俊雅さんの描く春姫の美しさがいっそうあわれさを感じさせる作品に仕上がっています。

第2回「イタチ・ミチキリ・チミチキリ」

「イタチ・ミチキリ・チミチキリ」という言葉は東区蒲田地区に伝わるこの民話の中に出てくるイタチ除けのおまじないです。イタチが人をハンミョウという虫にしてしまうので、このおまじないを唱えることでその難から逃れられるという言い伝えが民話になっています。だれしも小さな子どもの頃って、こうした不思議な「おまじない」の効力を少なからず信じていたような記憶がありませんか?自分が困ったり、苦難に遭ったり、夢を叶えたい時、あるいは誰かを助けてあげたい時に「おまじない」は大事な力を与えてくれるのです。今回のお話は福岡で活躍中の木村祥子さんのポップで可愛いタッチのイラストで描かれています。

第3回「和尚さんと水あめ」)

西区に伝わるお話をひとつ。あるお寺の和尚さんは、小僧さんに知られぬよう大好きな水あめを大切になめていました。ある日、小僧さんは、和尚さんの留守中に水あめのつぼを見つけてしまい、はじめはちょっとのつもりが、おいしくておいしくてやめられなくなり、遂につぼは空っぽに。さてさてどうしましょう!小僧さんは和尚さんに怒られないようにどんなトンチでこのピンチを乗り越えるのでしょう???
このお話を今月の「ふくおかむかしばなし」では、段ボールを使い独特な世界が広がる作品として放送します。アーティストはタナベヨシミさん。陶芸工房パオにて、とても素敵な陶芸作品を造る作家です。

第4回「あめ買いゆうれい」

九州一の繁華街、天神にゆうれいが出た!といってもこのお話は江戸時代のこと。
安国寺の隣町にあったあめ屋に毎晩飴を買いに来るひとりの若い女がいた。「飴を三文でください」と、弱々しい声で、やって来る時間も、もってくるお金も三文と決まっている。飴を受け取る女の手はぞっとするほど冷たかった。不審に思ったあめ屋の主人は、ある晩、女の後をつけてみることにした。すると女は・・・・
現在、天神三丁目にある安国寺には、「岩松院殿禅室妙悦大姉」と刻まれた大きな石の墓があります。あめ買いゆうれいの墓です。この墓の石には小さな石がしっかりと抱かれているようにも、おんぶされているようにも見えます。女がゆうれいになったのにはわけがあったのです。

第5回「兎の恩返し」

西新から田島に嫁に行ったトヨというやさしい娘が、ある日怪我をした兎を見つけて家に連れて帰ります。このトヨは嫁いで6年目に夫を亡くした上、義父も重い病にかかっていて苦労ばかりの毎日です。でも気立てが良く働き者のトヨはそんな事にもめげずに明るく元気に生きています。さてそのトヨの家に暮しはじめたこの兎が実はとても不思議な力を持っていたのです。そして怪我を治してくれたトヨにその力を使って恩返しをします。嫌な事や悲しい事があっても、ひたむきに生きていれば素敵な出来事にめぐり合えるよ、と兎は言いたかったのかもしれません。今回のお話は福岡で活躍中の木村祥子さんのシンプルなタッチのイラストで描かれています。

第6回「信心深いばあしゃま」

「おんにょろにょろお出まし召されるー」これって何のこと?
実は、むかーしむかし信心深いばあしゃまが、 福岡の西の方にあったオンボロ寺のお坊さんに習ったお経なんです。 なんだか聞いたことのないちょっと変わったお経でしょ!
ある日の夜、一人暮らしのばあしゃまが寝ていると、恐い泥棒がやってきたから、さぁ大変!このお経が思わぬ力を発揮します!
今回のアーティストはオーギカナエさん。幅広い分野で活躍するオーギさんは、チョコレートやパンを使って作品を作られることもありますが、このお話では石ころや木など身の回りにある自然の素材や、布などを組み合わせて登場人物や背景を作っています。
そして、その石でできたばあしゃま達を動かしているのは磁石。
むかしばなしの面白さを視覚でもお楽しみ下さい。

第7回「穴がんのん」

福岡城をつくったのは、関が原の合戦で徳川家康に味方して筑前国の藩主となった黒田長政です。 1601年、黒田長政は、四ケ所あったお城の候補地の中から、現在の舞鶴公園のある場所にお城を築くことにしました。そして、お城の生命線ともいえる石垣づくりには元寇防塁の石や古墳の石を切り出して使ったといわれています。 お城づくりが急ピッチで進んでいたある夜、長政の枕元に観音様が現われました。そして、、、
このお話しは、南区寺塚の興宗寺も関連しているそうです。

第8回「夕方になったホーケンギョウ」

「ホーケンギョウ」ってご存知ですか?一月七日に行われるお祭りの事です。
このホーケンギョウでは火が焚かれます。「残り火で焼いた餅を頂くと、1年中無病息災で暮らせる。」だとか「元旦に子供が書いた書初めをこの火柱の中に入れ、これが燃えながら高く舞い上がると習字がうまくなる。」という言い伝えが残っています。火祭りを通して、人の幸せを願う心が長い年月を経て、言い伝えとなっていったのでしょうね。さて、このお話しの舞台である東油山のふもとにある羽黒神社の周辺、柏原だけは何故かこのホーケンギョウが夕方に行われます。ずっと昔、東の空からこの柏原に飛んできた「光」にその訳があるのです。

第9回「ヒバリと借金」

今回の「ヒバリと借金」は可愛らしい鳥達が登場するお話。 ふわふわほっこりのウズラに、やせっぽっちのヒバリ、そしてちょこんとした表情がかわいいスズメ。
それぞれにかわった素材で独特の雰囲気の鳥たちを立体的に創りあげてくれたアーティスト内田裕美さんは、テーマに合わせてマテリアルの特徴をうまく活かして形を創りあげるのが得意なコスチュームデザイナー。4年間のイギリス滞在中は、イギリスの伝統的な舞台芸術からシアターカンパニー、パペットシアター、ショートフイルムの制作現場までコスチュームデザイナーとして幅広く活躍。福岡に戻った内田さんはその経験を活かし、今はCMや広告の中に登場する衣装やキャラクターなどをいろいろな素材を組み合わせて創りあげるコスチュームデザイナー・スタイリストとして活躍。よく目にする広告の中に内田さんの作品がみつかるかも。
さてこの「ヒバリと借金」。なまけもののヒバリがスズメを保証人に、しっかりもののウズラから粟を借りたのですが、約束の日を過ぎてしまい....どうなってしまうのでしょう?

第10回「にんぎょの塚」

アンデルセンの「人魚姫」は子どもたちが好きなお話のひとつですが、福岡にも同じような人魚の伝説があります。今からおよそ800年ほど前、博多の海をながめていた美しい娘の前に一人の少年が現われ、娘を龍宮へと誘いました。
娘は、少年と一緒に龍宮へいったままいつまでたっても帰ってきません。
浦の人々が娘のことを忘れかけていたある日、漁師の網に人魚がかかりました。よく見ると、それは龍宮へ行ってしまったあの美しい娘だったのです。
このお話は、博多区「冷泉町」の地名のおこりにもなったという伝説で、大博通りにある龍宮寺にはその人魚をまつった石碑があり、今でも人魚の骨が大切に残されています。

第11回「片江の一本杉」

昔、片江村(城南区片江)と呼ばれていた所にあったとんでもなく大きな杉を使って、食べ物に困った村人たちを救うため和尚さんがこれまたとんでもない知恵を働かせたお話しです。とても大仕掛けなのですが、昔話にはこうした信じられないことがいとも簡単に行われます。当時の素朴な生活の中にあっても人々は豊かな想像力と機知でこんなお話しを作ってしまうのですから素晴らしいですよね。また、このお話しの中では和尚さんの知恵を具体的に実行するために、村人たちはお互いに協力し合って飢えの苦難を乗り越えようとします。現代に生きる私たちにとって昔話には、当時の人々からのこういった大切なメッセージが託されている気がしてなりません。さてさて、和尚さんのとんでもない知恵とは?

第12回「からんの滝のいわれ」

早良区石釜からちょっと山に入ったところに花乱の滝があります。落差は約17メートル。背振山地から流れ出た水が勢いよく落ちてきます。
昔、この滝に打たれて修行をしていた花乱という名前の修験者がいました。花乱は修行の身なのにとんでもない乱暴者です。人に乱暴を働いたり、田畑を荒らしたりするので村の人々は困り果てていました。ある時花乱は、三年間だけ村を出て修行をすることになりました。村人たちはホッとするとともに、花乱が立派な人になって帰ってくることを願っていました。そして三年後、村に帰ってきた花乱は、、、、?「花乱の滝」の名前の由来がわかります。

第13回「鏡の井」

むか~し、むかし、福岡市東区の箱崎の浜に大変仲のいい夫婦がいました。この夫婦、子どもがいなかったため、箱崎の宮に毎日お参りをすることにしました。ふたりは、願いがかなうという21日目の美しい十六夜に不思議な夢をみました。それから10ヶ月後に女の子が生まれ、その娘は「いざよい」と名づけられ、美しく成長していったのでした。ある十六夜、不思議なことが起こります。このつづきは、番組をお楽しみください。
さて、このお話に登場する井戸「鏡の井」は、東区馬出の翁別(おきなわけ)神社に残っており、どんな旱魃(かんばつ)でも枯れることがなかったといわれています。

第14回「冬至かぼちゃと毘沙門天」

中央区天神に毘沙門天が祀られた勝立寺があります。ここの名物は“かぼちゃ汁”と“ぎんなんご飯”。福博の人は冬至の日にはこれを食べ、厄除け、開運、勝利を祈る習慣があるのですが、今回のお話はその習慣が始まった由来を辿ります。1770年といいますから今より230年ほど前に、大阪を目指していた博多の商人・笠正兵衛が大荒れの周防灘の海上で不思議な体験をします。荒れ狂う海の中から出現したものは? はたまた“かぼちゃ汁”と“ぎんなんご飯”を食べる習慣とは?

第15回「腕を借りた天狗」

昔ある時、太宰府天満宮で書道大会が開かれることになりました。その大会に出場が決まった宝満山の天狗は、字を書くのがとても苦手です。そこで天狗は、吉塚にある明光寺の鉄相上人の腕を借りようと考えました。鉄相上人は字を書く名人だったのです。ある日、鉄相上人の枕元に現われた天狗は、鉄相上人に右腕だけを半日貸してほしいと頼みました。鉄相上人はちょっと不安でしたが、天狗の願いを聞いてやりました。そうして書道大会に臨んだ天狗は、一等賞になって大喜び。右腕を返しにきた天狗は、お礼にある約束をしました。そして、約束の印に自分の爪を切って鉄相上人に渡しました。吉塚の明光寺には、いまでもその天狗の爪が残されています。

第16回「山伏とキツネ」

ある所に、いたずら好きの山伏がいました。山伏が修行のために山奥を歩いていると、木の下に寝ているキツネを見つけました。「キツネの昼寝とは珍しか!チョイと驚かせちゃろう」と、持っていたほら貝をキツネの耳元でおもいっきり吹きました。い~い気持ちで昼寝していたキツネは、いきなり大きな音にビックリ!飛び起き大あわてで逃げようとしたら、崖から谷底へころがり落ちてしまいました。大笑いをした山伏でしたが、急にあたりが暗くなってしまったため、近くの家に泊めてもらうことにしました。そして、その夜、何やら白いものが山伏に近づいてきて!・・・この続きは、番組をごらんください。お皿の上を舞台にし、油揚げやブロッコリーなどを使って、お話の世界を作り上げています。どうぞお楽しみに。

第17回「熊吉さんのはなし」

日赤通りを南へ下ると、春吉中学校の付近に日吉(ひよし)神社があり境内には石碑が建立されています。昔話といっても明治の頃のお話なので今から100年程前の事です。このお話に出てくる熊吉さんは勤勉さと親孝行で広く知られるようになります。わたしたちがともすれば、忘れがちになっている基本的な倫理観とその実践の大切さを、このお話は再度気づかせてくれます。親子関係がぎくしゃくしてきている現代。この作品が「心を通わせあう」という心の原点に今一度立ち返ってみる機会になればと思います。

第18回「縁きりじぞう」

早良区の野芥に「縁切り地蔵」があります。このお地蔵さまは男と女の縁を切ってしまいます。というとちょっと怖い気がしますが、何が何でも縁を切るわけではありません。よい関係はより幸福にしてくれますが、一方では好ましくない関係をプッツリと断ち切ってしまうというのです。どうしてそうなったのかがこの縁切り地蔵のお話です。
昔むかし、筑紫長者の娘の於古能さんは若者たちの憧れの的でした。その於古能さんのハートを射とめたのが重留の土生長者です。ふたりの結婚の日、於古能さんの花嫁行列が野芥にさしかかると土生長者が亡くなったという知らせが届きました。於古能さんは悲しみのあまり、遺書を書くと自害してしまったのです。そしてその遺書には・・・

第19回「帯掛松のポンタ」

これは城南区東油山付近に伝わるお話しです。 昔話にはよく動物たちが登場しますよね?今回はいたずらタヌキのポンタが登場します。なぜだか知りませんが色々な昔話に登場するタヌキはだいたいいたずら好きか意地悪ということ役が多い気がするのでちょっと同情してしまいます。このポンタも村人にいたずらばかりするので、とうとう村人の八助の仕掛けた罠でつかまってしまいます。「えーん、ごめんなさい。もう二度としませんけん。」番組を見たらわかると思いますが、いたずら好きで村人を困らせてばかりいるのに、なぜか憎めないポンタなのです。本当に「狸汁」にされてしまうのでしょうか?ポンタの運命はいかに!

第20回「姫のツボ」

このおはなしでは、現在の城南区長尾小学校付近にあった妙福寺でごくごく平凡な日常生活を送っている残雪和尚が、ひょんな事から異次元にワープしてしまいます。はたして、和尚は無事に元の世界に戻ってくることができるでしょうか?

第21回「御子神社にまつわる話」

城南区樋井川付近の言い伝えについてのお話です。
西長住の交差点のすぐ近くに御子神社があります。この一帯では井戸は掘らない、白馬を飼わない、新年には注連縄(しめなわ)を張らないという言い伝えがあるそうです。“御子”という神社の名前と、この3つの言い伝え。何か訳がありそうでしょ?昔ここが上長尾村と呼ばれていた頃、久左衛門(きゅうざえもん)という人が住んでいたそうです。この久左衛門の身の上に起きる奇妙な出来事からお話は始まります。このお話以外にもたくさんの地域に様々な言い伝えが現在でも残っています。その言い伝えが生まれた理由を知ることもまた昔話の楽しさのひとつです。

第22回「孝女キヨ物語」

現在の城南区田島付近、その昔に田島村と呼ばれた村へ嫁に行ったキヨと、その夫である陸助のおはなしです。陸助は決して悪い人間ではないのですが、少しちゃらんぽらんな性格でした。人生はおもしろく、ちょっとしたきっかけで性格が変わり、人生そのものも変化していくことがあります。この陸助も、キヨという心やさしい嫁の影響を受け、ある出来事を境に自分自身を向上させていくようになります。その後、夫婦で力を合わせ人生前向きに生きていくようになり、暮らしも豊かになったそうです。このような美談を伝えていく昔話ってすばらしいですね。

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